LGBTsとは
「名前」「用語」について
セクシュアリティは虹のように多様であり、言葉で表現しきれるものではありません。
その言葉にとらわれず、そのセクシュアリティはその人を構成する1つの要素です。
その要素がどれだけを占めるかなどは人によりそれぞれです。
これから説明するものが全てではありません。
場合によっては、説明と違う場合もありますが、
その人のその感性・感覚は間違いなく存在しているので、それを尊重しましょう。
言葉で説明しきれないセクシュアリティや感覚はありますが、言葉がないからと言って
間違っているわけではありません。
自分を語るうえで、何かを認識するうえで「名前があればいいな」と思うことも
あると思います。
そういう意味で「用語が多すぎる」ということを思う方もいると思いますが、
「言葉」は自分や世界を整理するきっかけになることもあります。
LGBTとは
LGBTの説明にまずは4つの視点についてお話します(※他にも多様な視点があります)。
以下はお互いに独立しています。
そして「性はゆらぎうる」ものです。
カラダの性(医学的性)
男|ーーーーーーーーーーー|女
ココロの性(性自認)
男|ーーーーーーーーーーー|女
スキの性(性的指向)
男|ーーーーーーーーーーー|女
ラシサの性(社会的性)
男|ーーーーーーーーーーー|女
ここでLGBTとはという説明になります。
L→レズビアン(女性同性愛者)
G→ゲイ(男性同性愛者)
B→バイセクシュアル(両性愛者)
T→トランスジェンダー(性別違和)
LGBは「スキ」の性の話です。
「ココロ」の性と「スキ」の性が同じであれば「同性愛」、
「スキ」の性が同性、異性であれば「両性愛」となります。
Tは「カラダ」の性と「ココロ」の性の話です。
トランスジェンダーは「性別違和」という意味で広い言葉として使わます。
FtM(戸籍の性は女性で、性自認は男性)
MtF(戸籍の性は男性で、性自認は女性)
「男性から女性へ」や「性転換手術」という表現は
「生まれたときから性自認は変わらない、ずっと女性/男性だと思ってきた」という方にとっては不適切な表現となります。
そのため、「戸籍上」や「性適合手術」という言葉を使いましょう。
「性同一性障がい」という言葉は医学においての言葉です。。
「性同一性障がい」は「障がい」という言葉含まれているために、
呼ばれたくないという人もいます。
セクシュアリティをどう表現するかは本人の意思を尊重しましょう。
LGBTだけではないセクシュアリティ
LGBTは4つの頭文字ですが、一般的には文脈のなかでは
「それ以外のセクシュアリティ・マイノリティ」も含むとされます。
しかし、文字上ではそれが表せれないために「LGBT」ではなく、
「性的マイノリティー」「セクマイ」「LGBTs」「LGBTQ」「LGBT+」「LGBTQA・・・」など
さまざまな工夫が見受けられます。
それぞれに言葉に対してのイメージがあるため、
人によって使う言葉、使わない言葉があります。
「その表現は・・・」ということもあると思いますが、
それはいっしょに考えていければ
いいなと思います。
LGBTの頭文字となっている4つ以外のものを説明します。
◆Xジェンダー
男女のどちらかではなく、両方であったり、
そのどちらでもなかったり、流動的であったり、また性別という概念自体ないという場合もあります。
◆クエスチョニング
セクシュアリティに関してはよくわからない、
また、なにかに決めないという状態。
◆クイア
言葉で表現しきれないマイノリティも全て包括する言葉
また、「LGBT」や「セクシュアル・マイノリティ」という言葉は
特定の人々を指す言葉ですが、
「SOGI=Sexual Orientation & Gender Identity(性的指向および性自認)」
という視点で
「LGBTなど特定の人々の話ではなく、全ての人に関わるものである」
とするものもあります。
「SOGI」は特定の人々指すものではなく、「性的指向および性自認」という
視点を表すので「SOGIの人々」という使い方はされません。
その他、関連用語
◆カミングアウト
自分の意志でセクシュアリティを伝えること
◆アウティング
自分の意志に反して、セクシュアリティを知られてしまうこと
◆オープン
セクシュアリティ伝えている状態。
全ての場面というわけではなく、一部のコミュニティーにのなかでのみオープンということもあります。
フルオープンという場合にはほぼ全ての場合で
オープンであること指します。
◆クローゼット
セクシュアリティを伝えていない状態。
◆フロアルール
交流会では個人に関するセンシティブな情報を話す場合があります。
安心して話せるように会によって、
ルールを決めていることが多いです。
◆アライ(Ally)
「支援者・理解者・仲間」と訳されることがあります。「ストレート・アライ」という言葉で「LGBTではないけれど、仲間です」と
いうものもありますが、必ずしも「アライ」=「異性愛」というわけではありません。
アライはセクシュアリティではなく、立場や関係を表す言葉です。
◆LGBTフレンドリー
LGBTフレンドリーも
アライに似ている言葉ですが、
アライの方がより積極的な支援や行動を意味する、という説明も見かけます。
◆GSA(ゲイ・ストレート・アライアンス)
海外の学校や組織のなかでの
LGBTsとアライによるコミュニティーです。
日本では大学でセクマイサークルが増えてきましたが、
海外では高校でも多く作られているそうです。
◆セーフ・スペース
LGBTセンターというと建物や施設というものですが、
セーフ・スペースは学校の一室などでGSAの活動場所であったり、
セクシュアリティについて話せたりする場所です。